Laboratory for Flow Control-Fluid mechanics experiment for science & technology-

風力タービン

風力発電機の開発それ自体は1世紀を超える歴史をもちますが,世界的なゼロエミッションのさらなる前倒しのマイルストーン計画が連鎖的に発表され,風車の最高性能化に向けて各国の研究者と技術者は加速的に競争と協力の関係を深めています.当研究室では3つの風洞設備を保有し,様々な異なる動作原理の風車の開発を試験しています.最も大きな環流大風洞では 1.8×1.8×5.0 mの試験部をもち最大風速 70 m/s(安全上は通常 35 m/sまで)を実現できます.当研究室で世界的に最もよく引用される論文は,サボニウス風車[1]の二体干渉で,特定の配列のとき単体よりも出力増強が起こることを発見しました[2].最近ではターボセイル風車の研究で大幅な性能向上を確認しています[3].これは発電した動力の一部をブレード表面のシート噴流発生に使うことで失速が回避され,正味発電効率が大幅に向上するというものです.ほかにもダリウス風車,パイプライン用の高回転風車,振動ブレードによる風力エネルギー変換[4]や強風下の構造物の抗力[5]など,アイデアが盛り沢山で学生達と一緒に連日の試行錯誤を楽しんでいます.

  • Murai et al. Measurement Science and Technology, 18, 2491-2503(2007)
  • Tuckerm et al. Applied Energy, 268, 115014 (2020)
  • Shigetomi et al. Renewable Energy, 36, 536-545 (2011)
  • Uemura et al. JSME Energy and Power Eng. Conf., C122 (2021)
  • Ashida et al. Trans. JSME, 86, 888, 1-12 (2020)
写真1:サボニウスタービンのトルク発生機構
写真2:ダリウス風車へのターボセイル機構の導入
  • 北海道大学
  • 北海道大学工学部
  • 北海道大学エネルギー環境システム専攻
Laboratory for Flow Control-Fluid mechanics experiment for science & technology-
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